タヌキモは食虫植物らしい その2

花が咲いたタヌキモ

自宅の庭のプランターの水槽では、メダカを飼い、ベニイトトンボが産卵・羽化しているのですが、その水槽のいくつかで黄色い花を咲かせる水草があるのです。

それがタヌキモです。

調べていくと、なかなか面白い生態を持っているようです。

BOTANICAには「タヌキモの花は、地上で咲くのが特徴です。開花時期が近づくと水中から十センチ~十五センチの花茎を伸ばし、その先に直径一・五センチの黄色い花を咲かせます。タヌキモも開花時期は七~九月です。中央がオレンジ色になっている個体もあります。タヌキモの花は萼(がく)が二つに分かれ、距(きょ)と呼ばれるものがあるのが特徴です。タヌキモには花が咲きますが、種や実はできません。そのためタヌキモは、分岐という方法で増えていきます。タヌキモは無性生殖で増殖する浮遊植物で、枝を切るとそれぞれが成長します。環境がよければ、一株から十株以上増えることがあるようです。」と記されています。

また食虫植物なので「タヌキモは食虫植物で、水中にいる虫を捕食して生きています。動物性プランクトンのミジンコやセンチュウ、ボウフラや生まれたばかりの小さなオタマジャクシなどです。捕食するといっても、ハエトリソウのように能動的な動きをするのではなく、タヌキモの捕食の仕組みは水に頼ったものです。タヌキモは捕虫嚢と呼ばれる器官があるのが特徴です。捕食袋や捕虫器とも呼ばれます。そら豆のような形をしている袋に、フタがついています。袋とフタを繋ぐのは、ドアの蝶番のような細胞です。袋の中から常に水が茎に伝わって排出されているため、水圧が低い状態になっています。フタには突起のようなものがありますが、それに触ってもタヌキモが能動的にフタを開けるわけではありません。」と述べられています。

その捕食方法は次のプロセスを経るとしている。

①ミジンコやセンチュウなどタヌキモのエサとなる生物が捕虫嚢のフタの突起に触れる。

②突起に触れるとてこの原理でフタが開く。

③捕虫嚢の中の水圧が低くなっている。

④減圧している袋の中に水と一緒にタヌキモのエサとなる虫が流れ込む。

⑤袋の中と外の水圧が同じになるまで袋の中に水が流れ込み続ける。

⑥水圧が同じになったら自然にフタが閉じる。

袋の中に閉じ込められたムシは、酵素や細菌、バクテリアなどによって分解されて溶かされタヌキモの栄養になる。

食虫植物のモウセンゴケのように昆虫を挟むような積極的な行動はしない、おとなしい食虫動物言えるのではないかと思われます。

それにしても凄い植物だと思ってしまいました。

(タヌキモ科 タヌキモ属)

カモ撮りこうちゃん